誰かの再出発を支えるには?—更生保護法人 長崎啓成会
「普通の生活ができるようやり直したい。でも、支えてくれる家族がいない」——。そんな人たちの共同生活を見守る場所がある。それが、更生保護施設。刑務所を出て、“再出発”を目指す人たちが暮らしている。全国にある施設の中でも、長崎市にある長崎啓成会の歴史は長い。明治時代、刑務所職員が「身寄りのない人ほど再起が難しい」と気付き、服役を終えた人たちを自宅に住まわせたのが始まりだ。それ以来、多くの人の社会復帰を後押ししており、そんな長崎啓成会の活動を、JKAは支援してきた。では、どうして“再出発”を支える必要があるのだろうか。窃盗の罪を犯した、ある男性の話から始めたい。